△スポーツ傷害
6.リハビリ、競技復帰について
怪我をすれば、筋力や技術が落ちます。
それを取り戻さなければ、実力を発揮できず、満足な結果を残せません。
そのために、怪我をしたら、まずは回復に努め、怪我が回復したら競技復帰を目指したリハビリをします。大怪我をすれば病院でリハビリをしますが、病院でのリハビリは日常生活に戻るためのものです。
選手であれば、日常生活に戻れればよいのではなく、競技復帰できて初めて完治したと言えます。怪我の回復は、怪我の種類や部位、程度によってまちまちですが、大まかなものを載せます。
怪我の種類 回復期間
備考
骨折 4週間以上 骨折では、骨の折れ方によって回復が大きく変わる
靭帯損傷・断裂(捻挫) 3週間以上 回復中に動かしていると、靭帯が伸びた状態で回復してしまう 肉離れ 3週間以上 あまり動かさないでいると、筋肉が固まり、再発しやすくなる 競技復帰には、怪我が回復してもすぐには出来ません。
怪我の回復中に衰えた筋肉や感覚を取り戻すのに、さらに時間が必要だからです。
回復にかかった時間が長ければ長いほど、筋肉や感覚は落ちやすいので、
大怪我ほど競技復帰には長い時間がかかってしまいます。
この競技復帰を目指したリハビリで大切なことは、下表の通りです。
注意点
1. 筋トレを中心メニューとすること 2. 怪我した部位の痛みを出さないように注意すること 3. 出来ていたことをやろうとせず、出来ることを増やそうとすること 4. 怪我をしてない部分はしっかり鍛えること 5. 弱→強、遅→速、粗大→緻密を心掛けること 怪我は、必ず回復していきます。
しかし、怪我が完全に元の状態に戻ることはありません。
大きな怪我であればあるほど動きの制限が出てきやすく、
また、それに合わせて自分の動きを変えなければなりません。怪我をしたということは、その部分に無理な負担がかかってしまったということであり、
フォームや動きに原因があったということになります。
そのため、フォームや動作を変え、負担を減らすことで、より良いフォーム・動作を作ることが出来ます。
大切なことは、怪我を契機に自分の躰道を見直し、修正・改善することになります。
怪我をしたことで、自分に足りないものを探ることが出来れば、競技復帰は上手くいきます。